青森県大間町

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マグロの情報

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大間のマグロについて

マグロモニュメント

大間のマグロは「クロマグロ」。別名「ホンマグロ」とも言われ、マグロの中では最も大型の種類です。最大で3mを超えるものもあり、大間で水揚げされた最も大きなマグロは440kgで、大間崎にあるマグロ一本釣りモニュメントのモデルとなっています。また価格も高く、平成25年の築地市場の初セリでは、222kgのマグロに1億5,540万円の史上最高値がつきました。まさに黒いダイヤです。

大間で水揚げされるマグロは平均100kg前後なので、7~8才ぐらいのマグロが多いと考えられます。マグロの寿命は、約20年から30年ぐらいと言われています。過去には大西洋で約600kgの史上最大のものが水揚げされた記録もあります。いったい何年生きていたのでしょうか・・・

マグロは泳ぐのをやめると死んでしまうと言われています。泳ぎながら寝るぐらいですから・・・そうすると、産卵はどうするのかということになりますが、マグロは産卵場に来るとまずメスが海面付近でゆっくり群れて輪を描くように泳ぎながら、直径1mm~2mmの卵を産卵します。続いてオスが群れてそこに精子をふりかけます。そして受精卵が海面に浮遊しながら一日でふ化するそうです。

マグロは普通、時速約40km/h程度で泳ぐといわれています。特に身の危険を感じたときや獲物を獲るときなどは最高時速120~130km/hのスピードを出すといわれています。

マグロの回遊は、自分の体温より少し低い海域を泳いで回るといわれていて、マグロは体温が18度から20度とされているので、夏は水温の低い北へ、冬は水温の上がる南へと移動し、だいたい水温15度前後の海を生活の場にしているそうです。

5歳以降は、太平洋を回遊しているものが多く、産卵場が南西諸島からフィリピン東方沖のため、アメリカ、カリフォルニア沖で南北移動をしていたマグロ等も産卵のため再び太平洋横断を行う。このようにして、マグロは広い太平洋を回遊しているようです。

マグロの漁法について

一本釣り漁法 

大間の代表的なマグロ漁法です。
イカやブリの幼魚などの生餌を使用したり、大間の漁師秘伝の死んだサンマやトビウオなどに細工をして生きているかのように見せる仕掛や疑似餌を海に投げ入れ、マグロのヒットを待ちます。

マグロかかったら、基本的には手で引いて巻き上げます。(最近は巻揚機を使用している人が多いです。)船の近くまで来たら、電気ショッカーというものを使い、マグロを一時的に感電、失神させてることで容易に水揚ができるようになり、マグロが一番暴れる船際で取り逃がすことは少なくなっています。そして、最後にモリをマグロの急所であるエラ付近に打ちとどめを刺して勝負は終わります。その後ウインチで船上に上げ、鮮度保持のために血抜き・生〆作業・施氷をして港に戻ります。(以前は人力で船上にあげることな困難であったため船尾にくくりつけて帰港していました。)

水揚げされるマグロ

延縄漁法

マグロ漁では最も一般的な漁法です。

ブイかガラス玉を付けた幹縄に、釣り糸のついた枝縄をつるし、海に流してマグロを捕獲します。縄の全長は約5キロで、70本ぐらいの針が40m~50m間隔でついています。

大間では、一本釣りが日の出から日の入りまで、延縄が日の入りから日の出までと時間を分けて操業しています。

そのほかの漁法として、建網漁法、巻き網漁法があるが大間では行っていない。

マグロ豆知識

  • マグロは速く泳ぐため、背ビレが抵抗にならないように体の中に折り込まれるための溝があります。
  • マグロは昔から食用とされていましたが、腐敗しやすいということもあり高級魚としての扱いは受けていませんでしたが、冷凍技術の進歩や日本食ブームで需要が高まり、特に日本では高級魚として扱われるようになりました。
  • 1995年の統計で、世界のマグロ漁獲量191万トンに対し、日本の消費量は71万トンと圧倒的で、そのうち60万トンが 寿司、刺身等の生食用として消費されています。
  • 魚市場でセリにかけられるマグロの姿の連想から、何らかの事情で横たわったまま動かない人間を、比喩的に「マグロ」と呼ぶ隠語があります。
  • 成長の度合いにより、ヨコワ、メジ、チュウボウなどと呼ばれる出世魚です。

マグロの一本釣り(大間町史より)

明治・昭和時代のマグロ漁は、大謀網や一本釣りであった。昭和30年(1955)代になって漁船の大型化や漁具の進歩と相まって豊漁を続け、その独特な漁法はマスコミ各社で取り上げられたのをはじめ、作家吉村昭の小説「魚影の群れ」で全国的に脚光を浴びた。

市場では大間のマグロといえば超一級品の名を受け、高値で取引されるほどの活況を見せていたが、昭和50年前後を境に魚影が薄くなり、つい最近まで大間沖からの水揚げはほとんどなかった。その原因については、海流や水温の変化など諸説がいわれているが。漁師の一部には青函トンネル工事が原因ではないのかと指摘する者もいたが、県の調査では「影響はない」とされ、最近になっての好漁と併せ、生態系にはまだ不明な点が多い。

魚影が消えておよそ10年ぶりに「マグロが来た!」と浜が活気づいたのが平成5年(1993)10月のことである。翌平成6年には440キログラムの超大物が捕れた。以来、毎年100~300キログラムクラスのマグロが水揚げされるようになり、平成7年には22トン・1億7650万円、平成8年は12月末までで前年を大きく上回り、170トン・4億7800万円に上っている。このうち1本30キロ以上のもので615本、100キロを超える大物が213本水揚げされた。

大間のマグロは、大間崎沖1~3キロメートルで釣れる近海物だけに、東京築地市場でも値が高く、外国産の冷凍マグロが1キロ当たり7000円前後なのに対し、軽く数万円の値がつき、高値のため大物はほとんど大市場へ直送され、「地元でおいしいマグロが捕れるのになかなか口に入らない」と嘆く声もある。

かつてのマグロ漁は、7月から10月ごろまでが漁期となっていたが、近年は9月から12月と変わってきている。また、平成8年のシーズンは7月ごろからマグロの姿が見え出し、年を越して平成9年1月になっても水揚げされており、その原因については「地球温暖化など水温が高いため」ではないかといわれている。

マグロ漁のエサにはイカやサンマ、トビウオなどが多く使われているが、中にはエサにするトビウオを買い付けに富山県まで出向く漁師もいるという。

マグロ漁が始まって以来、漁の技術にもしだいに工夫が重ねられ、エサにするトビウオのひれに針金を付けてトビウオが生きているように見せる仕掛けなどが考案されるなど、こうした漁法は大物を釣り上げるのに数時間にわたり格闘することもある命懸けのマグロ漁を続けるうちに工夫されてきたものであろう。

特筆すべきは、彼らが惜しげもなく、この漁法を北は北海道から南は潮岬までの漁民に指導し、沖縄県石垣島からも数人の青年が当町に来て学んだことである。

こうした命懸けにも近い大間のマグロ漁に生きる漁師を題材に書かれた前出の小説「魚影の群れ」は、相米慎二監督によって映画化された。主演の故夏目雅子やマグロ漁師に扮した緒形拳ら全スタッフが当町に泊り込んで、昭和58年6月から9月までロケが行われ話題となったものである。

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